スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

夏の夜の夢 シェイクスピア  感想とレビュー 夢だけど夢じゃなかった

624328.jpg
先達て私の友人で主に演劇のほうに広い人がいるのですが、その友人が主演を務めた「ネームズ」という劇がなかなか面白かった。しかし、私は結構満足していたものの後日その友人と話をしてみると 、酷い出来だったとか。
演じる自分たちも自分たちだが、脚本もまたむちゃくちゃだったそう。なるほど向上心の強い方にとってはあのレベルでもまだ足りないかと感じました。その友人今度はシェイクスピアの夏の夜の夢をやるというので、ここのところシェイクスピアを愛読していたのでいい機会だと思い読んでみました。

舞台はアテネ、シーシアス王とヒポリタという女性が結婚を控えるところから劇は始まります。そこに家来でもあるイジアス老人がやってきてぶつぶつ。
なんでもこのイジアスの娘、ハーミアは婚約者であるデメトリアスとの恋を破棄し、ライサンダーという男を愛してしまったのです。それを父イジアスと婚約者デメトリアスが王に何とかしてくれと相談する。
ここにもう一人、ハーミアの友人のヘレナという女性。これはデメトリアスに恋をしているのです。だんだんややこしくなってきましたね。
なんだか人間関係がごちゃごちゃしているということで、ライサンダーとハーミアは二人駆け落ちをします。森の向こうの親戚の家に逃れようという算段です。ところがこの二人、妖精の支配する森の中で迷子になってしまいます。そしてハーミアを追いかけてきたデメトリアス、さらにそれを追いかけたヘレナ。この四人が森の中に入ります。
一方森の中、妖精の王オーベロンと王妃タイターニアはある人間の美しい少女を巡って夫婦喧嘩の最中。そんななか、恋が一方通行になっているヘレナとデメトリアスを見つけ、デメトリアスに恋の魔法をかけてヘレナを愛させれば万事片が付くと考え、部下のパックというあわてんぼの妖精に仕事を任せます。
ところがどっこいこのパック、魔法をかける相手を間違えてしまいます。惚れ薬を疲れ果てて寝ていたライサンダーにかけてしまいます。この魔法、起きて初めて見た相手に恋をしてしまうという薬で、運の悪いことに寝ている二人のもとに迷ってきたヘレナが姿を現します。
起きたライサンダー、ヘレナに恋し、ハーミア→ライサンダー→ヘレナ→デメトリアス→ハーミアという全てが一方通行の恋になってしまいます。
さてここから一体どう展開するのか、後は皆さんが本を読んで楽しんだほうがよろしいでしょう。

この作品は四大悲劇以前の作品の中で最もすばらしいとされる喜劇、あるいは浪漫劇です。その世界観は超自然と人間界が上手く折り重なり出来上がった舞台で、どこまでが我々の世界でどこからが違う世界か、などと読んでいる私たちを楽しませてくれます。
ここでは人間の心情が恋によって様々、劇的に描かれています。そこからは恋人のために父に反抗する少女の姿があったり、あるいは妖精の王と王妃が痴話喧嘩をしているという面白みもあります。それにしてもこの妖精の王と王妃は随分人間くさいですね。
しかし、結局は万事上手く収まりめでたしめでたしとなるのです。
舞台の最後では宴が終わり静になった後、あわてんぼのパックが出てきて観客の皆様に対し、もしこの劇がおきに召さないようならば、ちょっとした夏の夜の夢であると思ってほしい旨を伝えます。
一体どこまでが現実で、どこからが夢なのか。
夢から覚めても、まだ夢のような、そんな不思議な感覚におそわれる非常に読者、観客の心をひきつける作品となっています。
シェイクスピア文学の研究では、この喜劇の後にどうして四大悲劇がかかれるようになったのかということで何冊も本が出るようですが、それは専門家に任せるとして、ここは一先ずあの暑かった夏の夜へ戻ってみませんか。

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

幽玄

Author:幽玄

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
カウンター
全記事表示リンク

全ての記事を表示する

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

アクセスランキング
[ジャンルランキング]
小説・文学
215位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
その他
17位
アクセスランキングを見る>>
フリーエリア
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。