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ゲーム『俺の屍を越えてゆけ』考察 ~1~ 4つのモードから攻略本世代を切る

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-初めに-
 ここしばらく更新を怠ったのはほかでもない、このゲームをやっていたせいです。ドラクエⅦの時にはストックしてあった記事があったのでなんとか持ちましたが、長期休暇とはいえ、やはりゲームの二本こなすのはなかなかハードなものがありました。
 私は、性格が完璧主義者的な側面があるので、ゲームはとことんやりつくさないと気が済まないタイプなのです。こうした性格を持っている人間に対してやりこみ要素があるゲームというのは、本当に危険。かつてはまったモンスターハンターは、プレイ時間1000時間を優に超えるという素晴らしき人生の無駄遣いを成し遂げました。おかげで高校時代は学内最強の名をほしいままにしたわけですが、モンハンがDSに逃げた際に、私もなんとか離れることができました。
 私のブログの読んでくださっている方にはゲームもやるのかと不思議に思う方もいるかも知れませんが、私の強みは、文学とは決して文章だけではないと広い視野を持てていると自覚していることです。小説はもちろん文学のメーンですが、ほかにも映画、ドラマ、漫画、アニメ、ゲームなどなど、これらもれっきとした文学なのです。そうした広いジャンルにわたって作品、テクストにあたっていける強い意志と自由な精神、食わず嫌いで特定のジャンルを否定することのない柔軟性が必要だと認識しています。私が論理的で感情をあまり見せない人間のように思われている方もいるかもしれませんが、そんなことはありませんよ。

-4つのモードから攻略本世代を切る-
 前回プレイしたドラクエは百数十時間で一応やり終えました。もちろん全員99レベル、人間の職業はすべてマスターしました。今回の『俺の屍を越えてゆけ(以下略称、俺屍)』は、プレイ時間が表示されないのでわからないのですが、じっくりモードでやったので、おそらく100時間弱だろうと思っています。
 さて、じっくりモードとは何だろうかと思われるでしょうが、このゲームには、難易度設定ができるのです。
 俺屍はRPG,ロールプレイングゲームですが、RPGにも難易度設定があるのかと最初おどろきました。モードには、あっさり、しっかり、じっくり、どっぷりの四モードがあります。それぞれ参考時間が表記されていて、あっさりだと、20から30時間、どっぷりだと100時間以上となっています。いきなりどのモードがいいか設定で聞かれるので不思議だなと思ったのですが、やりはじめてすぐにその意味がわかりました。私もRPGゲームには自信があったので、最初どっぷりではじめたのですが、如何せん相手が強すぎてまったくはなしが進まない。これでは時間がかかりすぎてしまうと感じたので、じっくりでクリアしました。設定は途中で変更可能です。
 このどっぷりモードというのは、説明にもあるように、RPGゲームの黎明期である1980年代のゲームの難易度をもとに設定しているとあります。確かに昔のゲームは難しく、時間がかかりました。ドラクエで言えば、Ⅱのむずかしさがちょうどいい例になるのではないでしょうか。ファミコン世代というのは、ゲームがかなり難しく、だれもが簡単にクリアできる時代ではなかったのです。
 いわゆる攻略本世代と私たちの世代は言われています。この言い方は言われる側としては大変腹立たしい名称なのですが、確かに周りをみているとそうだなと思わざるを得ないところがあります。この攻略本世代というのは、ゲームでもなんでもすぐに攻略本をみて解決するということを皮肉ってつけられた名称です。ゲームは、攻略本をみてクリアするタイプと攻略本を観ないでクリアするタイプと大別できます。コアな人は、一回見ないでクリアして、それから二回目以降攻略本を見て、徹底的にクリアするという人もなかにはいます。ただ、現代人は、なにか行き詰まるとすぐに攻略本を見てしまう世代だと言われています。それは、受験勉強もおなじことで、わからない問題というものは、本来自分の力で考えるだけ考えて解いていかなければ力はつきませんが、現代人はわからない問題があればすぐに答えを見る、あるいは参考書を見て丸写しするということになります。忍耐力や、自分で解いてみようという積極性がなくなってきていることはたしかです。ゲームというのは本来楽しむためにあるものですが、それさえも、難しいとクリアできない。できないというよりかは、むずかしいと思ったらゲームを途中でも放り出してしまうというのが、攻略本世代なのです。
 そうした初心者で、むずかしければすぐにあきらめてやめてしまうという人のために4つの難易度が選べるというのは、時代を反映していると私は思いました。かくいう私もどっぷりでは無理だと思ってじっくりに逃げた人間です。自分ではそれなりに忍耐力はあるほうだと思っていたのですが、そう自覚している私でも辛く感じたので、攻略本世代と呼ばれる典型的な人にとっては、あっさりですぐに済ませてしまう人がおおいのでしょう。

 もう少しこの攻略本世代について述べれば、広い文学において全体的にいえる傾向です。かつての文豪が書いた難解ですが、重厚で人間の深みがひしひしと伝わってくるような名作は読まれません。文學を専門に勉強している学科にいても、まわりの人間が古典の作品を全然読んでいないと痛感させられます。では、そうした人間がなぜ国文学科にいるのかと言うと、多くの人間がライトノベルを読んで文学が好きだと誤解しているのです。これだけは、どうしても看過できない事態なのですが、日本全体が今そのような傾向にあると私は警鐘を鳴らしています。みんな、かんたんで、わかりやすく、すぐよめる作品しか手に取りません。時間がない、忙しいということが大きな原因になっているのかもしれません。しかし、実は本当のところ忙しくもなく、時間がないわけではないのです。時間がなく忙しいと感じさせる状況に置かれているので、だれもがそう信じ込んでいるという側面は捨てきれないと思います。当然本当に時間がなく忙しい人もいます。しかし、そうした忙しく何のために働いているのかもわからないような状況で人間を働かせ続ける社会というのは、極めて危険な状況だということを認識しなければなりません。
 自殺者が年間三万人から減らないのは、こうした忙しさ、ストレスを感じさせる構図が出来上がっているからです。私は文学しかやっていないので、何がどうなれば改善するのか明快なことはわかりません。しかし、若者の雇用をきちんと確保して、不安を解消する必要があるのだと私は思います。今、団塊の世代がお金を持っています。彼らが自分の老後のためとお金を貯めるのはわかりますが、それを動かしてなんとか低いところを埋め、全体を慣らす必要があるのだと思います。
 話が大きくそれましたが、今これからの課題になるのは、攻略本からの脱却と、インスタントな文学の世界だけで満足せず、重厚で難解なものに立ち向かっていける精神の涵養だと私は考えています。今の若者は私も含め、むずかしく、手間のかかりそうなものが出てくるとうわぁと思ってひいてしまう。そうではなくて、よしおあつらえ向きだとそれに立ち向かっていける精神が必要です。
 このゲームは、ゲームの内容が難しいながらも徐々に徐々に強くなっていく一族をコントロールすることで、そうした精神の涵養につながるゲームでもあります。ゲームは遊びではなく、ゲームから学べることがあるのだとこのゲームに関してはいう事ができます。もちろん簡単なパズルゲームなどからではだめですけれども。

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