スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

大エルミタージュ美術館展 世紀の顔・西欧絵画の400年 感想とレビュー ロシアの宝石、まるで400年の時間の旅をしたよう~1~

大エルミタージュ美術館展 世紀の顔・西欧絵画の400年のホームページ http://www.ntv.co.jp/hermitage2012/
7月16日まで。平日に行くことをお薦めします。

先日エルミタージュ美術館とセザンヌ展とを見に行ってきました。そうすると半券で割引されますから、公募展は全てワンコイン。ワンコインであれだけの現代美術が鑑賞できるのですから、しかもアイデア盗み放題(本当はいけませんよ、だからインスピレーションを受けに行くとかいっとけばいいのです)、これは一日がかりの大仕事でした。
私は美術館はやはり国立新美術館が日本で最も好きです。とにかく本格的に、熱っしんに芸術に向き合っているという感じがものすごくします。セザンヌはあとで語ります。
エルミタージュ展ですが、もう知らない画家はいないくらいというほど有名な人々のオンパレード。その豪華絢爛さたるやロシアの宝石という言葉でいいあらわせるのではないでしょうか。これはものすごい贅沢な展覧会です。
それに呼応するように、美術館側もかなり本腰を入れてきています。壁の色をこだわり、各ブースごとに空気感を変え、様々な工夫がなされていました。より私たち観客が作品と親しみあえるようにという気遣いを感じられます。
400年分ですから、この時代はあまりわからないという人でも他の時代があります。私はバロック時代やロココが好きですが、ロマン派やポストロマン派を見てしまうとこっちもいいなと目移りしてしまいます。今回私が最もおどろいたのはやはりアバンギャルドの世紀かな。なんとあのアンリルソーの作品もきていましたよ。

1、16世紀、ルネサンスの絵画はその殆どが宗教画です。私は中高がミッション系の学校でしたので、そういう知識はかなりあるほうです。だから私にとっては面白いのですが、それがわからないとちょっとつまらないかも知れません。いきないイエスキリストから始まりますからね。ティツィアーノ・ヴェチュリオ《祝福するキリスト》あの左手の宇宙を支配する球体が欲しい。
1.jpg

9、レオナルド・ダ・ヴィンチ派《裸婦》
これは前回の記事にも載せた裸のモナ・リザですね。どうせならダヴィンチ展のほうに貸してあげてもよかったのではないかなとも思いますが。ダヴィンチ展のものと非常によく似ていますが、こちらは女性性が強く現れています。性的なものというよりは母性に近いものを感じます。柔和な夫人が裸でこちらを見つめているという感じですね。
o0350045311975656129.jpg

11、アレッサンドロ・アローリ《キリスト教会の寓意》
これを見ても私も一体何が寓意なのか全くわかりませんでした。タオルでもなければ花でもない。真っ青な服?幼子はイエスでしょうが、女性はマリアか?花の冠はなんだっけ。
解説を見るとこうあります。ヴァザーリが語ったそうです。「アーチの基部には、女王に花の冠を載かせようとするキリストの絵があらわされているが、これは、キリストが旧いユダヤ教会を退けて、忠実なキリスト教徒からなる新しい教会と婚約したいという物語の宗教的意味を暗に示している」そうするとこの女性は教会の象徴ということです。ですが、それでも異様です。なぜこの女性はここまで思わせぶりな顔をしているのでしょうか。日本のお札の肖像がよろしく、右半分の影は尋常ではありません。ものすごく深く、暗い顔をしています。そして明るみになっている顔もどこか性的なニュアンスが感じられます。サタンの要素も入っているのでは。
Cus10822_400-ca788.jpg

15、ソフォニス・アングィソーラ《若い女性の肖像(横顔)》
先ず思ったのが、おばさんじゃないかということです。ちっとも若く見えません。どうもあごのあたりがたるんでいるように見えるのです。これは恐らく貴族ですから、それだけいいものを食べていた証拠かも知れませんね。ところで眼を見張るのがなんといっても彼女の服装です。豪華な刺繍がふんだんに散りばめられています。とても写実的で、古代衣装の研究者たちの参考にもなるとか。髪飾りやネックレス等の宝石もその気品をうかがわせます。手に持った壷には三本のカーネーションが刺さっています。これは結婚を意味するのだとか。カーネーションは色々な意味を持ちますからわかりません。ルソーが描いたカーネーションは詩人のための花として描かれていますしね。
o0350045511975655543.jpg

22、ダニエル・セーヘルス、トマス・ウィレボルツ・ボスハールト《花飾りに囲まれた幼子キリストと洗礼者ヨハネ》
17世紀バロック時代です。16世紀が天才の時代だとしたら、この時代は全体として芸術が全面的に芽生えたということでしょうか。華やかさが増し、どこか王朝的な、みやびな世界観を味わえます。この作品では美しい花々に囲まれたイエスとヨハネが描かれています。この花が実に美しいのです。バラは薄いひだが何枚も重なってまるでそこにあるかのような立体身を帯びています。色彩も鮮やかですし、よく計算された構図です。解説にはこれらの草花は将来のキリストの苦難に関係するものとあります。たしかにヒイラギなんかは痛々しい印象を与えます。全体に棘があるのです。きれいなものには棘があるのですかね。
o0350046711975655542.jpg

28、カレル・ファン・デルマン《愛の園》
これはエロティシズムを具現化したようだと感じます。解説には様々な寓意が込められていると詳細に説明なされています。ただ、この夢想的な愛欲というものが当時受け入れられていたのですからやはり黄金時代なのでしょうね。皆が裸になっていることなんてありますか。もしあったら大変なことになっているでしょう。ここでは男女の醜い争いはまったく感じられません。あったとしても恋の駆け引きといったところです。
img_632907_22591010_0_convert_20120611235523.jpg

30、ニコラス・ファン・フェーレンダール、カスパー・ヤコプ・ファン・オプスタル(1世)《ヴァニタス(はかなさの寓意)》
意表を突かれた作品です。美しいと思ってよく見ていると、どこかはかないという感情が芽生えてきます。よくよくタイトルをみると納得。花もきれいだ美しいと思っていたら、なんだか枯れかけていて萎れています。いくつか地面におちてもいます。子どもたちも天使みたいだと思っていたらなんだただシャボンだまで遊んでいただけだ。シャボン玉はだれが考えてもすぐにわかるように、きれいですが、すぐに割れてしまいます。この絵には、人間の美への欲求が描かれていると同時に、自然の摂理、あるいみでは冷たさを描いているのです。はかないものこそ美しいという人もいますがね。私は長くのこるものこそ美しいと思う人間です。
画像がありません。すみません。

37、ウィレム・クラースゾーン・ヘダ《蟹のある食卓》
これはいかにこの画家の技量があったのかということが如実にわかります。こんなに迫真な静物画は滅多に出会えません。この絵を覆っている緊張感がなんともたまりません。金属と金属が重なり合ったときの甲高いおとが聞こえてきます。それでいて細長いグラスが割れそうで少し怖いですね。レースが金属質なものの雰囲気を和らげてくれますが、それでもシルクですから光沢があり、温かみにかけます。光が左上から差し込んでくる様が食器を照らしています。
o0352035011975654720.jpg

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

まとめtyaiました【大エルミタージュ美術館展 世紀の顔・西欧絵画の400年 感想とレビュー ロシアの宝石、まるで400年の時間の旅をしたよう~1~】

大エルミタージュ美術館展 世紀の顔・西欧絵画の400年のホームページ http://www.ntv.co.jp/hermitage2012/7月16日まで。平日に行くことをお薦めします。先日エルミタージュ美術館とセ

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

幽玄

Author:幽玄

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
カウンター
全記事表示リンク

全ての記事を表示する

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

アクセスランキング
[ジャンルランキング]
小説・文学
141位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
その他
12位
アクセスランキングを見る>>
フリーエリア
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。