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映画『みじかくも美しく燃え(Elvira Madigan)』 感想とレビュー 愛と死について

1967年スウェーデン映画
監督、ボー・ウィデルベルイ

あ、そういえば記事が二百を超えました。まだブログを始めてから一年も経ってなく、計算すると二日に一つは記事を書いている計算になりますが、やはり多くの人に知ってもらいたいことや共に論じたいことなどまだまだ山のようにあります。
よし頑張ってみますかね。お付き合いくださいまし。
ということで前回は暗い映画でしたので、今回は美しい映画を論じます。ですが、これもやはり美しさが内包する崩壊という暗さがありますが。

この映画は1889年にスウェーデンで実際に起きた事件を映画化したようです。これを書くに当たって初めて知りました。名画として名高いですが、何分時間が経ちましたから現代ではほとんど忘れられてしまっているのではないでしょうか。
この映画に使用されたモーツァルトの『ピアノ協奏曲第21番』はこれがきっかけで広く知れ渡るようになったそうです。
さて、この作品は芸術のための芸術。美しさを追求したものです。そのため大衆には受け入れられないでしょうが、芸術をやる人間には是非見てもらいたい映画です。
美しさ、愛と死を端麗に描いた作品で、愛すれば愛するほどに破滅への道を進む二人の若い人間の悲劇です。この映画をみるとこんなにも人間は人を愛せるのものかと人間の可能性に改めて感じさせられる部分があります。こんなトゥルーラブを死ぬまでに一度は、(出来るだけ若いうちに)したいものです。
そして全てを投げ打ってまで手に入れた愛というものはこの世界で最も美しいものなのです。私は芸術は自然の美だと感じることが多々あるのですが、その人間にとっての最も自然な行為とは愛することではないでしょうか。だからこの二人の愛はとても美しく、きれいに見えるのです。
陸軍中尉で、伯爵の称号をもつ貴族トミー・ベルグレン演じるシクステン・スパーレと駆け落ちの相手サーカスの綱わたりのスターピア・デゲルマルク演じるエルヴィラ・マディガンの若い二人の悲恋。貴族と平民でも卑しい身分のサーカス団員との恋愛は当然身分違いのもので許されるはずもありません。ましてやシクステン・スパーレは妻子があるのです。絶対に叶うはずの無い恋愛。
この作品では二人がどのように出会い、駆け落ちるに至ったのかが説明されません。既に二人で逃走した時点から映画は始まるのです。エルヴィラ・マディガンを演じたピア・デゲルマルク、彼女は絶世の美女だと感じました。彼女は綱渡りのサーカス団員として、普通の女性に見られるか弱しさというものがあまりみられません。自立はできないものの、自分で考え行動できる強さをもっているのです。その女性にしては強い意志の力がこの悲劇を招いたのかもわかりませんが、どこか悲しさを含んだ美しく精白な顔は観ていると息を呑むほどです。風のつよく吹く場面では長いブロンドヘアーがなんとも言われぬ清楚さが深く心にしみこみます。
ただ、元々有り得ない恋愛を決行したのですから無理がたたり、二人はどんどん追い詰められていきます。新聞での記事にのり、宿泊先で身元がばれ、軍の友人が現れて、逃亡に逃亡を重ねた二人は食べるものもままならなくなります。
エルヴィラ・マディガンが空腹のために草を食べ、戻してしまう場面は哀れです。しかしそれほどまでしても欲しかった愛。まさしく愛よりお金という人間と正反対の行動をしたわけです。人間としてこの上なく正しいことに違いはありません。違いはありませんけれども、人間に生まれたからにはそういうわけにはいかないのです。
二人は次第に無言になり、いいようのない破滅の影を見てみぬ振りをしつづけるのです。それは最後の最後まで続いて、愛のために全てを失うのです。
愛はやっかいですね。この映画をみると愛のために結局はいのちまで失うのですから、私はこのしがらみの多き世を実に悲しく思うのです。愛する人とも愛しあえない。どうしてこんなに人間は生きづらくなってしまったのでしょうか。
自分をだまし続けてこの共同体でなんとかやっていくのか、嘘をつけないほど正直に忠実に生きて死ぬのかということだと思います。
そんな愛を経験できるのでしょうか。

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まとめtyaiました【映画『みじかくも美しく燃え(Elvira Madigan)』 感想とレビュー 愛と死について 】

1967年スウェーデン映画監督、ボー・ウィデルベルイあ、そういえば記事が二百を超えました。まだブログを始めてから一年も経ってなく、計算すると二日に一つは記事を書いている計算

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