巻子(かんす)状 部立別 百人一首 サークルフェスティバル展示の様子

今年最初の大きな作品です。去年一年間研究してきた百人一首をなんとか形に残せないものかと苦心して、春休みを丸々使い作品にしました。製作日数は約一月半、費用は約3万ほどでしょうか。前回の『幽玄の都』でさすがに私も限界を感じ、今回はその反省を活かし自分の無理のない範囲で製作しました。
巻物状の和紙を使用しています。そこに部立別に分けた百人一首を書いていきました。
部立とは和歌集の章立てのようなものだと考えてください。一首でさえ季節や時間の流れを感じさせる和歌、これを春夏秋冬、恋では初めの秘する気持ちから恋の終わりまで、その他と言ったように時間軸を設け、そこに振るい分けていくことで和歌集全体で時間を感じれられるよう作られたものです。部立は最初の勅撰和歌集、「新古今和歌集」に従っています。
また、絵は光琳歌留多にしたがってします。江戸の天才絵師尾形光琳、琳派の祖です。彼が江戸時代に残した作品に、百人一首の歌留多を金箔で丁寧に仕上げ、そこに絵を描いたすばらしい作品があります。もちろんこんなもので歌留多取りなんかできません。復刻版が京都大石天狗屋から126,000円の値段で出ています。お求めの際はどうぞ。http://www.tengudo.jp/mainpage/korin.html

これを私が、この歌は春の歌だろう、これは恋の終わりのほうだな、と選集して並び替え、さらに絵を添えて書いたものが今回の作品です。和紙で、巻物ですから最初から最後まで全てが本番。ミスをすれば全部やり直しということになりかねません。ですから常に緊張しながら作りました。そうするとどんなに一日頑張っても10首かければいいほうでした。
和紙もこのサイズがあるわけではありません。巻物の軸、巻物を最後にとめるための紐、とめ具、全て自分で作りました。全てで6巻。1巻約18首の歌が描かれています。絵はアクリル絵の具ではなく、顔彩と呼ばれるもので、岩などを原料にした古来からの絵の具を使用しています。数百年前には尾形先生も使用したことでしょう。光琳歌留多ととてもよく似た色彩を出せたのがなによりです。
展示時では隣が書道部の展示でしたので、あっちで出展してこいと部員たちに言われました。或いは国文学科の展示場かと思ったとも言われました。

全体の様子。
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巻物、中ほどの様子。
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椿一輪、花瓶も私の陶芸作品
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百人一首

 素晴らしさが、写真からだけでも伝わってきます。こんな才能をお持ちとは存じませんでした。ときどき読ませてもらっています。

Re: 百人一首

石崎さん、わざわざリンクから辿っていただいたんですかね?、ありがとうございます。
励みになるコメントでした。
高校のころから実作のほうに力を入れていたのですが、今は評論のほうに偏っています。いずれ、また実作のほうにももどりたいと思っています。
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