映画『スプラッシュ』(Splash) 感想とレビュー おとぎ話の人魚姫との恋

先日観た映画、『スプラッシュ』(Splash)の感想です。1984年のアメリカ映画。監督はロン・ハワード。
あらすじは、現代のニューヨークを舞台に、青年と人魚の恋を描くファンタジー・ラブストーリーです。
泳げない少年アランはある日、ケープ・コッドで溺れかかった所を人魚の少女に助けられます。しかし、人魚は海に戻ってしまい、このことは幻覚だったのではないかと思うアラン。舞台はその20年後、ニューヨークで兄のフレディと共に青果会社を切り盛りする青年に成長したアランは助けられた人魚に再会します。
1984年ということで少し古い映画なのですが、なんとあのトム・ハンクスがアラン・バウアーを演じているのです。この当時の彼がどの程度の人気だったのかはわかりませんが、そんなに売れていたとは思いません。現在では大御所になってしまっていますが、まだ若々しい彼の演技がとても魅力的でした。
この映画はウォルト・ディズニー・カンパニーの映画部門での第1作目だということで私が感じたことは映画『魔法にかけられて』の前身のようなものかなということです。
女を愛せない愛せないといっていたアランが突然町でであったマディソンという女性に惹かれていく。それはかつて幼い頃に自分を救ってくれた人魚の面影があったからなのですね。つまらない日常にぱっと現れた非日常の空気。人魚は月が満ちたら帰らなくてはならないらしく、あと数日しかいられないといいます。せっかく出会えたすばらしい女性にこんなこと言われたら困り果てますよね。この時点では彼女の正体はわからないのですが、それにしてもTVに対する反応だったり、食事の仕方だったりと人間離れしている部分には、アランも動揺を隠しきれません。他にも様々な映画やドラマで異世界からきた人が、地上の文化に触れたときに起こす反応とよく似ていますが、そんなもの本当に見た人はいないわけですから本物が出てきたら面白いですね。
一応ファンタジー・ラブとなっていますが、私はそれに付加してコメディとしてもいいと思います。特に彼女のことを人魚だと知っていて、学会で発表するために正体をバラそうとする博士の執拗な追跡には思わず笑ってしまいます。金髪で長い髪、青いドレスの後姿を追って水をぶちまける。しかし相手は後姿のみよく似た他人ということで何度もぼこぼこの返り討ちになるわけですが、彼も学会で馬鹿にされないように必死で、その憤怒の形相がなんとも形容しがたい。非常に切羽詰った感じが出ている演技で、博士が出てくるたびにまたくるのかと構えてしまいます。
ただ、マディソンが捕まって人魚だということがばれてしまうと今度は敵が変わって、あの博士が急に愛らしいキャラクターに変身するのです。映画のなかでも「お前はもっと嫌なやつだと思っていた」というアランの言葉に「最初はみんながそう思うんだ」と答えていて、それが彼との最後の会話になるのですが、最後まで面白い。
肝心のアランとマディソンですが、もちろん人間と人魚なので恋は成り立たないかと思われます。マディソンは一人その悩みを抱え込んでずっと苦しい思いをするのです。それに対しアランは婚約を申し込み苦渋に満ちた顔をするアンディに対し激怒。男というものはどうしてもこうなってしまうのです。私も経験がありますが、やはり女性が抱えるものは男が考えている以上に重いことがありますね。しかしアンディは最後に決心をするわけです。最後まで揺らぐ二人ですが、研究員たちに追い詰められ海に飛ぶ込む二人は最後には幸せになれたのです。



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